主に屋根の表面仕上げとして、杉皮や桧皮がよく用いられてきました。
今では高級仕上げのイメージとして、実用よりも装飾として使われていることが多いと思います。
使うこと自体が少なくなったとも言えますね。
そんな杉皮を用いて、社の屋根をふき替えました。

 時間がなくってしまいました。途中掲載できなくて申し訳ありません。杉皮は、銅釘を使って固定しています。さらに、丸竹で抑えにして、ドリルビスでがっちり固定です。

 今回大工さんにお願いしたのは、屋根のてっぺんの棟の作りが、木材を加工したものだからです。
 金具は外して再利用できそうですが、木材自体は作り替えでしょう。内側の刻みも、留め方も見ただけではわからないので、ここは本職にその場加工を頼みたいと思いました。
 また、下地の板も、実際どれだけ傷んでいるかはわかりません。
これも現場での対応が必要になるからです。

杉皮屋根のふき替え作業

杉皮は、同じ面積でも、切ってある長さで価格が全然変わります。
6尺は、高い!ですが、切れ目が少ないと、雨漏り防止に合わせなければならない箇所が減ります。
結果として、使う量も減り、施工も楽になります。

以前は、杉皮ふきは高級仕上げだったわけですが、その分いいお値段とれたようです。
それで作りたい方が減ってしまうなら、こちらのやり方次第で価格を抑えることができ、しかも高級に感じるものになるなら、もっと普及してほしいと思います。

 防水シートを、屋根より気持ち大きめに貼りつけます。杉皮も大きめにすることで、屋根を雨などから保護できるようにしていきます。

植栽・施工

 防水シートをはがしてみると、一度作り直している下地が現れました。かなり前に直したらしいですが、内側を合板で作ってあるので、しっかりしていました。
 しかし、やはり周囲はぎりぎり。一ヶ所だけは木材を買ってきて手直ししました。また、一番上の部分は、90ミリ角の材木を加工して、作り直してもらいます。
 杉皮は、長さ6尺(約180p)を用意。これを屋根の長さに切って、重ね合わせて張り込んでいきます。

 近くで見ると、なかなかの杉皮の朽ち加減であることが見て取れます。
 防水シートで持ちこたえていたわけですね。先ずは防水シートまでをはがしてみます。

 いつからあるのか、会社の人もわからないお社です。
 何を祀っているかもわかっておりません。
 が、作りはしっかりしています。
中の小さなお社なんて、銅板であつらえています。

 毎年、社屋前の剪定を頼まれているお客様から、「社の屋根を直したいんだけど、誰か杉皮できる人知ってる?」
とご相談が。
「知ってるも何も、杉皮は造園材料だから、うちでできますよ。」
と返事すると、即依頼をいただきました。
実際にどんなものか仕様と寸法を確かめて、後輩の大工さんを助っ人に、作業に伺いました。

相嶋造園

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