強羅公園 巻末付録;大涌谷 (神奈川県箱根町)
大正初期に造られた公園です。
箱根登山鉄道、強羅駅を下りてすぐのところにあります。
日本で最初のフランス式整型庭園で、日本最古のブーゲンビリアもあります。
また、体験工芸館やレストラン、歴史ある茶室も点在します。
名庭をゆくで書いた、箱根美術館の向かいにあります。
斜面を利用して、均整のとれた設計の庭園を望むことができます。
日本で最初というだけはあって、昔のよさそのままの造りといえるでしょう。
強羅から、車で少し走った千石原にある神山爆裂火口跡です。
箱根でも最も有名な観光地ですので、訪れたことのある方は多いでしょう。
箱根は、千葉からでもお手軽な距離の観光地です。
でも、実際はそれほど行くことはありません。
東京を抜けるのも大変だし、箱根も混んでいるだろうと思ってしまうからです。
だからこそ、久しぶりに行くととても新鮮ですし、今度は違うところにも回ってみたいと思ってしまいます。
強羅の周りにも、まだ行きはぐったお店もありますし、大涌谷は、晴れた日に行きたいスポットです。
今回大涌谷を載せたのは、単に玉子ができる瞬間に感動したためです(バカです)。
そんなことにも感動できる旅が、自分の信条ですので。
斜面の上にある西門から入りました。まっすぐ斜面一番下に正門が位置します。
この公園は、有料で500円かかります。雨ですが、観光客は思ったよりいらっしゃいました。
@ローズガーデンA喫茶PicBホットテイクアウトC白雲洞茶苑D熱帯植物館Eブーゲンビレア館F体験工芸館クラフトハウス |
パンフレットに載っている、公園図です。
(上記写真は、左側が斜面上西問)
我々は図の一番上の斜面の上方より入り、下っていきます。
はっきり言って、高低差はかなりありますので、いい運動になりますよ。
フランス庭園の特徴は、宮殿から伸びた通景線(ビスタといいます)を軸として、左右対称になるように、花壇や植栽、園路を配置します。
ベルサイユ宮殿の前庭が有名ですね。
左の図を見ても、中心線から左右対称のデザインになっていますね。
西門をくぐって目の前に現れる、西洋式の東屋です。
勾配がきついためわかりづらいですが、駆け下れるくらいの斜面なのです。
東屋は、大谷石が使われているようです。
石灰岩に近い外見があるので、西洋風には合いますね。
東屋の周りには、色とりどりにバラが植えられています。
今回は、盛りは過ぎていました。残念!
植木の形も、洋風に合わせてコニファーを円錐状に形造っています。
その中に、日本の代表的な木々を、調和が取れるように植え込んであります。
右の写真の赤い部分は、モミジの紅葉です。その前にはトレリス(格子状に造ってつるものをからませたりする)風の添景物があります。スポットライトなど照明装置も多くあり、ライトアップが見たいものでした。
猫姉が何か発見。設計者の記念碑でした。
メインツリーのヒマラヤスギと、サルビアの花壇に囲まれた噴水です。10月桜が満開でした。
噴水越しに望むカフェテリア。この建物の裏手に、茶室があります。
白雲洞茶苑。貴重な茶室でありながら、一般人の利用も可能なところがすごいです。
この日も、多くの人数で入られ、中で茶会が催されていました。
2006年以降のお約束でしょう。
言わずと知れ渡っているコウヤマキです。
公園の園路は、途中からレンガ張りに変わります。
色合いも変わり、雰囲気も一変するので演出はよいのですが、この急な階段で、しかも雨に濡れているとかなり滑りやすくなっています。
こういうとき、自分も材料選定には気を使わねばと感じます。
温室は4つあります。
それぞれ特色がありますが、今回紹介するのは、ブーゲンビリア館です。
入り口では、シーサーがお出迎え。南国ムードが漂います。咲き乱れるブーゲンビリアです。
国内最古のブーゲンビリアは、幹の直径が30cm近くあるそうです。
赤系だけではなく、黄色や白色など、珍しい色もあります。まさに別世界、箱根にいることを忘れます。
他にも、山野草園なども園内には造られています。
遠くに見える建造物群が、ロープーウェーの駅と、車の駐車場、レストハウスです。
この写真のポイントまでは遊歩道を登ってきます。
こちらは閻魔台突き当たりの玉子茶屋前。
周りは日本人より、外国人の方が多いです。
特にアジア各地からのツアーが多いようです。
遠くに地獄沢を望みます。
箱根火山最後の爆発により誕生した、火口跡を’大涌谷’と呼ぶようになりました。
噴火によって山は崩れ、内側の地層が露出しています。
いまだ火山がくすぶっている証拠として、水蒸気と硫化水素が地表より噴出しています。
閻魔台では、ぶくぶくと泡を吹きながら、温泉が湧き出しているのを見ることが出来ます。
実はこれ、箱根で有名な食べ物を作る元になっている場所なのです。
それは、ここに来たら必ず食べたい’黒タマゴ’です。
その出来立てを、すぐとなりにある売店で買うことができます。
意地悪に、タマゴの写真は載せません。
なんであんなに表面が真っ黒になるのでしょうか?
ぜひ、ご自分で確認に行ってください。
おじさんが、普通のタマゴを持ってきて、沸騰寸前の温泉に沈めて待つこと数分、あら不思議!
引き上げたタマゴは、真っ黒になっています!
一個食べれば7年長生き、二個なら14年!と謳われています。
温泉玉子の硫黄濃い味という感じ。