日光TOURS 〜Part2〜
日光山輪王寺
  (栃木県日光市)

日光山は天平神護二年(766年)に勝道上人(しょうどうしょうにん)により開山されたとあります(歴史的記録はなし)。以来、平安時代には空海、円仁ら高僧の来山伝説が伝えられ、鎌倉時代には源頼朝公の寄進などが行われ、関東の一大霊場として栄えました。江戸時代になると家康公の東照宮や、三代将軍家光公の大猷院廟が建立されています。
それらを総称し、’日光山’と呼びます。
明治時代の年の神仏分離令によって寺院と神社が分離されてからは、東照宮、二荒山神社とあわせて「二社一寺」と称されるようになりました。
「日光山 輪王寺(にっこうざんりんのうじ)」は本堂・大猷院・慈眼堂・常行堂・中禅寺・護摩天堂・四本龍寺等のお堂や本坊、さらに十五の支院を統合して出来ており、その全体を指して輪王寺と総称します


 どうしても東照宮のイメージが強いので誤解されがちですが、今回初めに掲載するこちら輪王寺がそもそも日光山にあったお寺です。
 山自体が修験道の修行場なので、霊場のイメージも強いかと思います。
あまりにも広く分布しているため、最初に書いたように大きく4か所に分けて、代表的な建物を紹介していきましょう。世界遺産と言う場合、これら代表的な場所を全て合わせたものを言うのだと認識しています。

ここで一度輪王寺はお別れして、東照宮に向かいます。
身重の奥様はすでに脱落気味ですが、まだまだ尽きない体力の泣き虫坊主が先駆けし、奥の院まで一気に案内いたします。
お楽しみに!

相嶋造園

いよいよ今回楽しみにしていた日光山内世界遺産巡りです。
大きく4か所に分かれていますので、ページも4つに区切ってそれぞれを特集します。
掲載順は、山の低いところから上方奥に向かって、言い換えれば駐車場に近いところから遠いところに向かって掲載します。
最初に日光山の説明を書きます。ここはちょっと特殊な寺社群なのです。

 まず見えてきたのは、大谷川にかかりし神橋です。
江戸時代、特別な時に利用されたとされる橋です。
 日光二荒山神社に属する、国の重要文化財でもあります。ここから右上に向かって日光山が広がります。

 車内から撮影したので、ダッシュボードの上にあったショベルカーが写り込みました。
 今回は輪王寺のわきにある駐車場に回り込みます。

 駐車場には、東照宮の設計・施工の指揮をとった甲良豊後守宗広の銅像がありました。
 奥には東照宮美術館があります。

最初に目指すは輪王寺。駐車場から下った位置にあります。

 勝道上人の像。輪王寺境内入口に鎮座します。
勝道上人は、は日光の神体山である男体山(2,486メートル)の登頂に成功。観音菩薩の住処とされる補陀洛山(ふだらくさん)に因んでこの山を二荒山(ふたらさん)と名付け、後に「二荒」を音読みして「ニコウ=日光」と呼ばれるようになり、これが「日光」の地名の起こりであるといわれています。

本堂に至る間にも色々建物が点在します。

 これは噴水でしょうか?
湧水場?
氷が張りながらも、水が流されています。

 泣き虫坊主が大興奮で走るはずです。本堂がない!代わりにクレーン車が高く伸び出しております。

 本堂前に植えられている金剛桜。天然記念物です。しっかり押さえられている支柱が一つの見ものでしょう。

 残念ながら瓦のふき替え作業のため、本堂の全景を写すことはできませんでした。日光山最大級の御堂でしたが。もちろん中は拝観できます。内部の8mある三仏は必見です!

 入口入ってすぐの、こちらの五葉松も形は別としてきれいに透かしてありますね。

 井戸もツララが垂れ下がっています。気温は氷点下。思いのほか水は暖かく感じます。

 この庭園は池泉回遊式になっており、自分も順路に従い池の周りを右回りに進みます。

 輪王寺の本堂向かいにある逍遥園(しょうようえん)という庭園です。
 周囲の山々を借景に、琵琶湖を模した池があります。かつて朝廷から門跡を迎えており、宮様が故郷をしのんで寂しがらないようにと、近江八景にならって八勝景のある庭園を作りました。紅葉の名所として、秋はライトアップもあるとのこと。
 実はこちらの庭園を楽しみにしておりました。名匠小堀遠州の作と伝えられています。

 実は雪の中の庭園掲載は初めてになりますね。降雪地帯の庭園は、最初から雪の演出も考慮しているのでしょうか?

 池も雪と氷で違うものに感じます。石の苔むし方もこちらは強い気がしますね。

 庭園の入り口付近は池の大きさも雄大におおらかに。
 庭の奥に進むごとに細かい石積みや演出など強弱がはっきりしています。 

 さつきの盆栽にわらボッチがかぶっておりました。

 やはりいくつかの橋は全て違う形式ですが、石作りでしっかりできているという意味では雪国仕様でしょうか。

 ちょっと見る角度を変えるだけで、池の表情が変化します。
それは建造物の見せ方と、池の中島の作りのせいかもしれません。

 庭園入り口わきには、宝物館の入り口もあります。外と違ってとっても暖かです。庭園に面したガラス張りのフロアからの庭の眺めもすばらしいです。
 とはいえ庭園は巡ってこそ変化がわかるものです。今回、震えながらの撮影でしたが、その厳しさが癒しでした。

 通常は入口である黒門から外に出て、上を目指します。
 柱から屋根まで全て黒塗りなので黒門と言います。

 目抜き通りに出ました。
 真っすぐ伸びるは表参道です。
 突きあたりに東照宮があります。
 春の流鏑馬の舞台でもあります。
 これから東照宮に向かっていきます。

 内部には1000部のお経の収められた相輪とう。家光の発願により、天海僧正が建てたものだそうです。

 日光唯一の護摩祈祷所である、大護摩堂。
こちらにあるお札は、個人だけではなく、家族全員の厄を防ぐお札もあります。節分、あるいは立春に代えるとあったので、今回は祈祷は止めました。
 中もかなり立派な作りと広さがあります。
もちろん中央におわしますのは不動明王であります。