〜フランス・暴走編〜
今回改めて旅行記をまとめてみて、あれこれ旅先を勉強しました。
旅行中は名も知らない建物だったのに、帰国後の方がやけに詳しいという状態。
記事にするため再勉強するほど、あーこんな場所があったんだ、とか折角その場所に行ったのにそこを見ずに、またそこに寄らずに帰って来たのか!、なんて後悔の念が多々あります。
でも、旅ってそういう経験の積み重ねでいい思い出が作れるのかって感じます。
奥様から言わせると、「妊娠発覚した時点で行けなかったかもしれないのに、行けただけよかった。」
確かにその通り。ためらいなくゴーサインを出してくれた石川医院の先生には感謝です。
おかげで、いい思い出がたくさん残りました。
次は、無賃乗車(おなかの中で)じゃなくて、親子3人でリベンジしよう!
興奮冷めやらぬ二代目でした。
パリの街で出会った細かなことをここに一まとめにしてみました。
スクリブホテルの裏手の通りに置いてあるプランター。まさに街路樹の代わりに植木が植えてあります。このほうが根が制限される分、伸びも少なく効果的かも。
パリ名物、屋根のないツアーバス。
フリーパスの購入で、1日または2日乗り放題。
主要観光ポイントを結ぶ3ルートの設定があるので、好きな場所で乗り降りできるのは魅力でしょう。寒さ、暑ささえ平気であれば、オープンエアは最高のシャッターチャンスを提供してくれます。
時間に余裕があれば、我々も乗りたかったバスです。
メトロ(METRO)
パリ市内の移動手段の基本はやはり地下鉄(METRO)です。縦横に張り巡らされた鉄道網は、どこに移動するにも便利です。最初は混乱するMETRO図ですが、東京の地下鉄に乗ることができる方ならばすぐに慣れます。
ただし、日本と同じように気楽に乗っていることはできません。地下鉄内ではスリがいるため絶対に寝てはいけないと言われます。確かに周りを見ても寝ている人はいません。
日本の地下鉄はうたた寝場、と体が慣れているとつい気が弛み、なかなかつらかったです。
色々なメトロの看板。
日本の地下鉄の方がが便利だ、と思うもう一つが切符の扱いです。
パリ市内一律料金というのは大変楽!回数券を買って使い回せばさらにお得ですし、市内バスでも使用できます。乗り放題券などのサービスも使いやすいです。
それなのに、効率悪く感じるのは乗り降りの際の切符の処理。入り口で自動改札に入れるのは日本と同じですが、出るときに切符の回収はありません!出口のゲートを一人づつ通れば下りたことになるのです。
そのせいで、パリでは電車のキセルは日常茶飯事でした。入り口さえ乗り越えれば、ある意味乗り放題。
今ではその対策として、入り口のゲートの強化と、構内の巡回があります。
駅構内にいる間は、例え使用済みだとしても切符を持っていなければいけません。
巡回中の職員に検札をせまられた場合、もし切符の提示ができなければ、即罰金。観光者であることは除外の対象になりませんので。数回地下鉄に乗りましたが、幸か不幸か検札に一度も会いませんでした。
また、夜間の構内の一人歩きも、犯罪に巻き込まれる原因なので注意したほうがよいそうです。
ヴァンドーム広場
もともとルイ14世の大騎馬像を建てるために区画されましたが、革命により騎馬像は取り壊され、元の土地所有者ヴァンドーム公爵の名がつけられました。
中央にはナポレオンが戦勝記念で建てた、高さ44mの円柱があります。現在のものはレプリカですが、当時はナポレオンが敵から奪った1250門の大砲を鋳造して作られていました。
チェイルリー公園から、オペラ座を目指して歩く路の1つに、ヴァンドーム広場を経由する行き方があります。
この界隈は、ハイソなことでも知られており、高級ホテルやブティックが立ち並ぶ有名エリアです。
円柱のそばは広く空間が空いていて、ロータリーのようにもなっています。まさに周囲はブランドショップの見本市。
ディオール、シャネル、ブルガリ、ホテル・リッツなどなど360度ぐるっと高級店ってやつ。
ルイ18世時代はユリの花、その後ナポレオン、失脚後はアンリ4世像が頭頂部に載りました。
現在は復元された、シーザーに扮したナポレオン像が載っています。
台座もなかなか。
パリ市庁舎
パリ市役所とセーヌ県庁入る建物。現在の建物は1882年に再建されたものです。中はフランス・ルネサンス様式とベル・エポック様式の混在する見所ある建物になっているそうです。
セーヌ川を行き交うバドーバス(水上バス)。そういえばこのツアーには1日乗り放題チケットがついてたんだっけ。残念ながらセーヌ川沿いの観光をしなかったため使いはぐってしまいました。
セーヌ川沿いから見る市庁舎。
えっ?これが市庁舎!と見るたび思うすばらしい建物です。宮殿かと見間違えます。
しかも、市庁舎の前の芝生で人々が寛いでいるのがなんともパリ風。
大型のスクリーンでは映像も流れています。どうも日本の’お役所’と感じが違い、すばらしい建物なのに市民との隔たりが少ないように見えます。噴水も美しかった。
事前に、グループ申し込みなら内部の観光もできるそうです。
今から10年以上前、奥様とその仲間達の女性グループで、ヨーロッパを貧乏旅行した際、パリでサンドウィッチをかじったという公園を偶然発見。
そういう記憶の場所って、変わらずに残っていてくれるのはうれしいことですね。
ギャラリーラファイエット
言わずと知れた、パリで最大の免税店です。
一定以上の値段になると免税措置が受けられますが、なかなかそこまで買えないので、今回も免税無しでお買い物。
とにかくパリの物価は高い!お土産にできそうなものを買おうとしたら、1万円は覚悟しないといけません。なるたけ予算オーバーしないように、あちこちで分散してうまく買ったおかげで、それなりのものは揃えられました。
ここのシステムは初めて経験しましたが、まず欲しいものがあったら、それを店員さんに告げます。
すると店員さんは、その品物の値段を表記した札をくれるので、お店の一定箇所にある清算所で清算を済ませ、そのレシートをもう一度買いたい品物を扱う場所に持って行って、清算済みが確認されたら品物を受け取れるという、二重に足を運ぶちょっと面倒なものです。
お金を扱う場所が決まっている分、犯罪は確かに少なくなるでしょうね。
今回、父と祖父用に購入したボールペン。
気に入ったペンは桁が違っていたので、予算に合うものでいいものを選びました。怪しい片言英語で店員さんと会話したら、「ギフトに使うならラッピングしてあげる。」と言ってくれ、ラッピング代はサービスで包装してもらえました。
ちょっとパリの人が好きになりました。
別行動中、奥様はラファイエットでショッピングしたそうですが、そこの場所の店員さんはフランス語しか話せず、試着したい意図を伝えられず困ったそうです。若い女性だったそうですが、大きなお店でもそんなこともあるのですね。ま、自分がいても役に立ちませんでしたけどね。
こちらは今回ドコモでレンタルした世界携帯。
メールしか使いませんでしたが、海外でも使用できるのは便利ですね。
同じドコモの携帯でも、自分の後の機種からは世界対応となっており、レンタルの必要はないそうで。
ただでレンタルできるので、レンタルでもよかったですけど。
ホテル・メルキュール・ラ・デファンス・サンク
パリのホテルをグレードアップしなかった場合の宿泊先です。
都心部よりセーヌ川を越えた場所に位置する、いわばビジネス地区にあたります。
パリとは思えないビル群や、おしゃれなオフィス群、モダンな建物が続く、正に新宿副都心のようなエリアです。
ここにあるメルキュールグループのホテルが宿泊先に当たっていました。
コの字型になった建物はデファンス地区のシンボル新凱旋門’グランド・アルシュ’。フランス革命200年を記念して建てられました。
しかも、単なるモニュメントではなく、ちゃんとオフィスとして使用されているのです!サミットの会場としても使用されました。
こういう光景、パリでは見ることの出来ないものだと思っていました。
客室数515、12階建てのモダンなホテルが登場。
さすがパリのシティーホテルといった雰囲気。
こりゃグレードアップしなくても十分な内容です。
自動回転ドアのついた小奇麗なロビー。今までのホテルにはない売店もあります。一階のトイレに入るためには、暗証番号を入力しないと入れませんでした。
自動両替機もあります。
二階のフロアでも寛ぐこのできるスペースがあるなんて。
部屋も、きれいでよかったそうです。
オペララーメン
ラーメンは世界共通のグルメ!と勝手に思い込んでいる二代目は、パリでもラーメン食べてきました。これには、パリの食文化の影響もあり、急いで観光したい我々にとって、パリのカフェのゆっくりとした時の流れに浸っていると、それだけで時間がなくなってしまうため、ここは趣味と実益を兼ねた’ラーメン’で勝負です。
オペララーメンとは店名です。日本人のオーナーなのですが、どうも厨房や店員さんは日本以外のアジア人もいます。日本の中華屋さんなのですが、本場中国の味も入っているラーメン屋さんでした。
味は、下手な場末のラーメン屋で食べるよりちゃんとした味でした。
自分はラーメン・半チャンセット、奥様は冷やし中華。スープまで飲み干すほど、普通の日本の食堂の味に、ちょっと郷愁です。値段もそれほど高くもなく、また来たいお店となりました。
レ・ミューズ
最後のディナーはリッチにいこうということで、スクリブホテルの地下に併設されているフレンチレストラン’レ・ミューズ’で食べることにしました。
マダム・ヤマダ曰く、「レ・ミューズは以前2つ星だったのけれど、今はシェフが変わって1つ星だったかな。でもいいところ予約したね。」
星持ちだったことも知らず、勢いで予約を入れたレストラン、ちょっとうれしい予想外でした。
ちなみに、自分で予約するつもりでしたが、ツアーのオプションで有名店の予約をしてもらえたので、あらかじめ決まったスタイルにはなりますが、自分では大変なので助かりました。ここのレストランで一人105ユーロ!二人で軽く3万円超えてます!改めて金額を日本円ですると目の玉飛び出しますよ!勢いは怖い…。
一応高級店なので、ノータイではありますが、おしゃれして気取って入店。もちろん慣れない場所にこちこち。しかもお客さん少ないじゃん!大勢いれば溶け込めるかと思ったのですが、ちゃんとテーブルにギャルソンがついて、無作法できず。
こういう場で、日本人の評判も落とせぬと思い、写真も控えました。
ですので、二人の食べたメニューのみ記載します。
でも、後から来たラテン系美女二人、ジーパンでした…。
二代目オーダー
前 菜 ヤングセロりーと夏トリュフを添えたフォアグラのミルフィーユ
メイン リードボーのソテー、アーティーチョークのラビオリ、ハーブ入りソース仕立て
デザート フランボワーズ入りヌガ、クマツヅラの香りを添えたクレームブリュレ・グラッセ
奥様オーダー
前 菜 大地と海、グリーンピースのコールドスープ、パエリアのフライ、イベリア産チョリソのゼリー仕立て
メイン フダンソウとパルメザンチーズで仕上げた骨付き仔羊のローストとロニョンの串刺し
デザート マスカルポーネチーズで仕上げたコーヒータルト
以上の個別オーダーにプラス、突き出し、ボトルワイン、ミネラルウォーター、フランスパン、コーヒーがつきました。
実はこれ以外に、スプーンに乗った茶色の丸い物体が最初から並んでいました。
これは何?と思いながら、聞きようもなく二人で困りました。
とりあえず、ギャルソンに「これは自分で取って食べていいのか?」と聞いてみるとオーケーのようです。
じゃあ後でゆっくり考えようと、その料理を先送りにしようとしたら、前菜前に下げられちゃいました。
それこそ、突き出しの前に出てくる突き出しだったのか、ちょっと残念です。
ワインはプロヴァンス産赤のテーブルワイン。折角の高級店にしてはついているワインはちょっと庶民的すぎでは?
なんて思いながら意外とうまくて、前後不覚になるまで一人飲んだようです。
食った食った、飲んだ飲んだで部屋に戻ってばたんきゅう。同じホテルにレストランがあるのはよかった。
肝心の味ですが、思ったより大味に感じました。おいしいものは確かにうまい!です。しかし、素材の味を大事にした味付けなのでしょうか、返って物足りない味に感じてしまいました。一皿のボリュームがあるだけに、くどさを感じる味も。
高級店の味は、我々にはわからなかったようです。
おかげで、結婚式でお世話になった落合シェフのフレンチがもう一度食べたくなりました。
終 章
いよいよ日本に帰る日を迎えました。
成田に帰国組は午後出発でしたので、昼過ぎまで目一杯観光をしての帰国です。
シャルル・ドゴール空港まで送ってくださるのは、ANAの現地担当者。
すでに小畠サンは、関西組で帰国してしまっているので、真壁サンが一人で仕切りながらバスに乗ります。
フランス人の運転は荒い、町ゆく車を見ながら観光中よく思いました。よくクラクション鳴らしてますから。
車が来なければ道は渡れる、それはトルシエさんの言うとおりだったかも。
しかし、この最後のドライバーのフランス人、荒っぽかったですねー。初体験です。
バスの中からちら見できた、サン・トーギュスタン教会。先に掲載したサン・トリニテ教会と同じく、オスマン知事のパリ改編時に建てられた教会とのこと。まだまだパリには見たいスポットが点在しています。このまま帰ることが非常に寂しく感じました。このツアーを予約したとき、パリでの延泊を希望したのですが、ラグビーのWCのせいで宿が取れずツアー通りの帰国になったのです。
ここで感傷に浸っていた自分を恐怖に陥れたのは、荒っぽいバスのドライバーさんです。
よくクラクション鳴らしていましたが、この教会を過ぎたあたりで急に針路変更。道が混んでいるからのようですが、これが強引なんです!反対車線動いていないのに、無理にその間を曲がって突っ切ろうとするのです。
当然いきなり曲がるのですから、車はつまったまま。それでも車間をつめるので、最後は接触事故です!日本じゃ警察沙汰ですよ。相手はアウディー、パリでも高級車。
こりゃ帰国長引くかも、と一瞬嫌な気持ちがよぎりましたが、またすごいことに、アウディーのおじさんが下りてきて抗議しても、こちらの運転手が「その程度の傷で何言ってやがる!こっちは曲がるんだから早く車出せよ!」とでもフランス語で言っているよう。事なき(?)を得て空港に着くのですが,その後も素人みたいなガッタンゴットン荒っぽい走り。
昨日のイケメンドライバーが運転もジェントルマンだっただけに参りました。ラグビーワールドカップの影響もあり空港までの道は混んでいましたが時間には余裕で到着。空港でフランス最後のカフェラテを飲み搭乗です。
しかし、飛行機の中でも気分がすぐれなかったようで、最後に可愛そうでした。
あの長いチューブのようなエスカレーターは、道路をまたいで搭乗口につながっていたのです。
終 章
帰りの飛行機はぐったりモード。二代目は物足りず、奥様はつわりでダウン。
ANAの若いアテンダントさんが感じ悪くて余計疲れたようです。しかも’おじさん’が前の席にいてシートを揺らしまくるので、これまた非常に迷惑。周りにも気を配るのは最低のマナーですけどね。
救いだったのは、夜の出発便だったため、うつらうつらしているうちに成田に着いたこと。
’おじさん’以外のツアー仲間達とは別れを惜しみ、帰途につきました。
真っ先に行ったのは、禁断症状にあったまともな日本食、ということで成田の回転すし。
いいネタ多かったなあ。店員さんに料理の質問を出来ることの喜びは、日本にいたらわからなかったですね。
そして、天然温泉の湯船につかり、旅の垢を落として家路に着くのでした。
お土産の一品、冷凍ドイツパン。
オーブントースターで焼くだけなので、早速食べました。
これが本場の味でうまい!んだ。
実は同じようなセットで、フランス製クロワッサンセットもあります。
これまたオーブンで焼くだけなのに、うまかった!
家中で興奮の帰国報告でした。
ちなみに、お世話になった方々へのお土産も、大したものを送れなくて申し訳なく思いながら、合計10万円を超えていたのはこれまたびっくりでした。