〜スイス・迷走編〜
いよいよ旅の最終目的地パリに向かいます。
旅行に出ると、何故こんなに一日が短いのでしょうね。
次回は、パリに乗り込むところからはじめたいと思います。
スイスは、半分はドイツ語圏ですが、ここはフランス語圏。ということでみなさまオーボワ!
やっぱ寒いっす!
構内の移動は、ほとんど地下なので陽が当たらない分外より寒い気がします。
スフィンクス展望台から高速エレベーターに乗って、一度電車の乗り口まで戻り、その反対方向にある別の展望台へ移動します。
この駅には、ちゃんとホテルの設備もあるほか、小さいながら映画館があったり、夏季のみですがソリの貸し出しや、夏スキー(もちろん万年雪のため、ちゃんとしたスキーです)、犬ソリなど家族で楽しめるアトラクションも用意されています。
そして、これから向かう先もその一つ’氷の宮殿’一面氷の世界に、氷像が作られています。
その中は氷河の下20〜30mで、その氷のくりぬいて作られているそうです。
氷のトンネルが始まりました。もちろん地面も氷です。水分が表面にないため、普通に歩く分にはまったく滑りません。今まで以上に冷気はきますが。
色んなパターンの氷像がお出迎え。
ここに掲載した以上の数が実際にはあります。中に人形が凍結されているものや、ライトアップされているものまで、様々な趣向が凝らされています。
本来なら、エスキモーの氷の家になっていたらしい記念撮影ポイント(左の写真)。
こういう場所で一人ですと撮影もつまらないので、先じんてこの場を後にし、先にあるプラトー展望台に行ってみたいと思います。ここは一方通行なので、前から人が来ることはないのですが、どこかのアジア人グループが逆走していました。まったく迷惑なことです。英語が読めないとかでは通用しないですよ。
スフィンクス展望台もかろうじて見えました。
この先から雪原なのですが、帰って来た白人のお姉さんのひざまで雪がついていたことを考えると、見た目以上に深い場所がようです。遠くに見えるスイス国旗を目標に、慎重に足を運びます。
国旗からさらに突端まで歩けるところまで来てみました。
ツアーの人たちも追いついたようで、入り口付近で撮影中。
でも、三重から来た一番若いおしゃれなお姉さんだけは、雪をかきわけ突進してきます!だってローヒールにスカートですよ!やっぱり途中でひざ上までスタック。助けられていました。さすが若さですね。感心させられます。
突端までたどり着いた者のみが見ることのできる風景。と、自己満足。
優越感に浸りながら風景に見とれていたら、遠くで皆が引き上げて行きます。
どうやら帰りの列車の時刻が迫っているよう。おいてかないでください!
クライネシャイデックでの昼食
皆さん、帰るとなると動きが早いです。
ようやくロビー手前で追いつきました。まだ10分くらい時間があるとのこと。
じゃあ、のどが渇いたので、スイス名物ホットココアを飲みましょう。
相変わらず辛ラーメンを頼む韓国人達の横で、レストランのカウンターでホットココアを注文。同時に並んだ白人のお姉さんと譲り合いながら、店員さんに僕は韓国人じゃないのでラーメンいらないよ、と目で訴えます。
ここのココア、濃厚でうまかったですね!あつあつだったのでのんびり飲んでいたら、小畠サンが「そろそろ行きますよ!」と魔法の杖を振っています。結局熱くてココア飲みきれずに返却。あーもったいない。
下り道、アイガーグレッチャー駅付近で。
いつの間にか電車の中で寝てしまったようです。あまりこういう状況で寝てはいけないのです。気をつけます。
お昼になろうとする時間です。すばらしい青空です。上りのとき以上にくっきり見えます。登山客も多く歩いていました。ここからクライネシャイデックに下るハイキングコースがあります。
撮った写真を、PCでフルサイズプレビューすると、自然のすごさに感動します!ここでは画質をあげられないので残念ですが、これはご自分で見に行くしかないですよ!
考えられます?奥の崖の上に集落があるんですよ。
クライネシャイデック到着です。
ここで奥様たちとも合流。ここにいると、白銀の世界にいたとは信じられない気分です。1500mも上の展望台に行っていたのですね。感慨深いものがあります。
いよいよランチタイムです!
おっ、今回は初めてパンつきじゃないですか!って考えてみればここはもうドイツじゃないんだ。一緒の席になった関西からおこしの上品な奥様達とランチです。
でも、パンだけで、バターとかはついていないんですね。
本日のメニューは、名物仔牛のソーセージにハンバーグ。これもスイスの名物ポテト料理ロシュティに、キャベツの千切り。ポタージュにプリン。飲み物は、先ほどあまりにもうまかったので再びホットココアを注文。
どれも味は濃い目。料理はしょっぱく、デザートは甘い。高地用だったりして。
ボリュームたっぷりのランチを、奥様の食べ切れなかった分まで食べました。
電車が来るまで、時間があったので周りを散策しました。
今回食べたレストラン。二階の丸い展望台になったところです。
下の売店では、上で食べたものと同じソーセージやロシュティが山のように作られていました。
またこちらの方々は山盛りにしてよく食べるんだ。
憩いの風景です。天気に恵まれたのと同時に、観光客が恐ろしく少ない日だったので、のびのび行動できました。寒いときほどアイスをば。
裏手にある丘の中腹に、新田次郎さんのお墓がありました。
お墓といっても、お骨はありません。死んだらここに埋葬してもらいたかったのも事実のようですが、その遺志を汲んだ形で、碑のみが作られていました。
山岳小説の第一人者には、自分も読んで泣かされました。夢枕獏氏の’神々の山嶺’も近年すばらしくよかった山岳小説です。
調子にのって、アイガーをバックに二人で写りました。このまま絵葉書になってしまいそうな風景です。ここには、もう一度息子を連れて来たい場所です(そういえばお腹にいるのか)。何か、こう泣きたくなるような景色なんです。
小畠サンから招集かかりました。出発です。
来た方向と逆方向に向かいます。つまり、山の反対側に下りるわけです。ここからバスの待つグルント駅に向かいます。山の反対側ではありますが、インターラーケンからでは、町の右に出て行き、左側から戻ってくる、そんなイメージです。
奥様が、我々を待っている間飲んでいたココア。自分で粉を溶いて飲むのですって。
皿で見るより、こうやって置いてあるのを見るほうが大きく見えますね。
女性では、1本食べると足りちゃうかもしれません。
自分が食べたものと違うソーセージがあります。そっちも味見したいですね。
なんとなく日本と違う植物が生えています。空気は同じ匂いなのですが、やっぱり異国の雰囲気があります。でも、従業員に日本人は多かった。
そろそろ電車が入ってきます。
出発するとすぐにクライネシャイデックが遠くになり、見えなくなりました。名残惜しいです。
この路線は、アイガー北壁の下を走るルートです。アイガーを見上げながら通り過ぎますが、何気に窓の反対側の地形もすばらしい景色。どちら側に席をとるか?むずかしー!空いているおかげでどちらにも移動できて助かりました。
後部車両を独占中。窓から切り抜いたような写真が撮れました。
生意気に複線なんです。でも車両間の間隔が狭い気がするのは僕だけでしょうか?
山から下りてきたせいで、持っていたペットボトルはひしゃげていました。
ここはもう標高2000mを切ったあたり。
再び木の生えることのできる標高へ。
どの写真、どの写真も心を振るわせるものばかり。これほどよい素材ですと、適当に撮っていてもいいものが写っています。これが車窓ではなく、トレッキングしながらだったらもっとのんびり撮れたのですが。
のどかです。
時間の流れが違うところに迷いこんだようです。
グルント駅に到着です。
トーマスさん待っていてくれました。
川の流れは急ですし、水かさもあり濁っています。山からの雪解け水が流れているのでしょう。
日本の山里と同じような花々が咲いていました。
駅にあった公衆電話と、自動販売機。
トーマスさんとはこの後のドライブでお別れとなります。
ドイツ人ってもっと神経質な方ばかりかと思っていましたが、トーマスさん意外といい加減だったところがとても好きでした。青いチューリップ帽も可愛かったですよ。
いつまでもここにいるわけにはいきません。
もう少し撮影したいですが、そろそろジュネーブに向けて出発です。
ジュネーブの町へ
この足で、171km先のジュネーブへ3時間のドライブです。そして、ジュネーブからフランス製新幹線TGVに乗って一路パリへ向かいます。
トーマスさんともこれが最後のドライブになります。
途中立ち寄ったサービスエリア。アウトバーンというとドイツの道路のイメージがありますが、今や隣国も繋いで、ヨーロッパ一大構想になりつつあります。
SA内は広くて明るくて、おいしいものが色々ありました。スイスの物価はやはり高いです。マックも倍です。ビックマックも1000円!。友人に言わせると、「円が弱いからね」確かにそれもありますな。
一緒のツアーに、熟年カップルの方も参加しております。その中の一組のお二人が、カフェテリアで仲良くお茶しています。
最初は、ご主人ほとんど外人さんと話せず、奥様が話をしていましたが、数日で場慣れしたようで、今では自分でお買い物です。
自分も人見知りな方ですから、とても気持ちがわかります。でもですね、外国を旅行していると、’我も人間、彼も人間’という開き直りが出来てきます。とにかく物怖じせずに話してみること。自分が成長できた気になるから不思議です。
ここのスーパーのレジのおばさんは親しめる方でした。
カップのアイスを買ったとき、「スプーンはついているの?」と聞くと、「この中に入っていますよ。」ってやさしく教えてくれました。ちょっとうれしい気分。
おいしそうな手作り品が色々あるのですが、正直お昼に食べすぎ。バス内で気持ち悪くなるわけにもいかなし、奥様はつわりで小食だし、今回は目だけで我慢です。
どこまでも青い空。スイスも、都市部と農地部の住み分けがきちんとしています。何もない道沿いはトウモロコシ畑やぶどう園が多かったです。残す部分はしっかり残しているところが、ヨーロッパはすばらしいです。それなりの収入があれば、自分もスイスに住みたいと思いました。
いよいよバスはジュネーブの町に入りました。
さすが国際機関の中枢が集まり、国際会議が多く持たれている中立都市、規模も車の量も急に変わりました。
お隣に並んで停まったオープンのポルシェ・カレラ、品のよいマダムが運転していました。
しかもマニュアルです!カッコよかったですね。
これはパリ編で書きますが、思っていた以上にヨーロッパはマニュアル車が走っています。パリなぞ、6割以上がマニュアル車でしたよ。
それはさておき、バスはTGVに乗るためコルナバン駅((ジュネーブ中央駅)を目指します。
トーマスさんってホントいい方なんですよ!
まだ時間があるし、道が混んでいないからって、ちょっと遠回りして、スイス最大の湖、レマン湖畔を走ってくれたのです。
そしてバスはコルナバン駅に到着。
すごい、路面バスが走っていますよ。懐かしいですね。
そしてトーマスさんともお別れです。ダンケシェーン!ヘル・トーマス。
お隣の山の上にも展望台があります。ハイキング道が整備されているので、皆さん歩かれています。
このあたりの方々は何で生計を立てているのでしょう?
レマン湖周辺は一大観光地。湖の周りに点在する都市を見るものいいです。ここで一日滞在したい場所です。クルーズ船が目的の地に運んでくれます。